【くも状血管腫】2016年12月26日

 手掌紅斑と同様、肝疾患患者さん、肝硬変患者さんに認める皮膚所見としては、くも状血管腫がある。くも状血管腫とは、直径が針頭大から1cm程度の中央の細動脈から多数の細く蛇行した毛細血管が遠心性に広がったもので、顔面、頸部、胸部、上腕などの上半身でしばしばみられる。

 手掌紅斑、くも状血管腫ともに、肝硬変に伴う内分泌環境の異常、特にエストロゲンの代謝異常による血中での同ホルモンの上昇に関連した血管拡張により発生する。ただし、必ずしも血中エストラジオール濃度が高い人でみられるわけではなく、女性ホルモンと男性ホルモンの比率が問題で、エストラジオールと遊離テストステロンの濃度比がこれらの皮膚病変の出現に関与していると報告されている。

(文責 八橋 弘)